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●再利用には数々の障害…投げ売りすら困難

 悪名高い「私のしごと館」(京都府)が、今月いっぱいで閉館する。厚労省の天下り法人「雇用・能力開発機構」が、サラリーマンの雇用保険料から総建設費581億円を捻出。03年のオープン以来、毎年20億円もの赤字をタレ流し、その補填まで雇用保険料で面倒を見てきた“ムダ遣いの殿堂”である。

 政権交代により、長妻厚労相が「今年8月末まで」とした麻生政権の廃止方針を一刀両断で今月末に前倒しした。

「官のムダの象徴」が廃止になるのは当然のことだが、厄介なのは廃止で一件落着しないこと。今後、敷地面積8万3581平方メートル、建物の延べ床面積3万5939平方メートルもの広大な施設は売りに出されるが、一筋縄ではいかない。買い手がつかず、広大な廃虚になる恐れがあるからだ。

 厚労省の試算によれば、94年に150億円を投じて入手した土地の更地鑑定価格は、約37億円まで目減りしている。建物解体費は約29億円だ。

「更地にして鑑定価格で売却できても、差し引き8億円しか浮きません。そこで取り壊しはあきらめ、民間の意向を踏まえ、建物の有効活用を検討してきましたが、障害が多過ぎて再利用の見通しは立たないままです」(厚労省関係者)

 しごと館は大阪、京都、奈良にまたがる京阪奈丘陵を切り崩した「けいはんな学研都市」にある。京都の中心部から電車に揺られて約1時間、最寄り駅からもバスで10分以上もかかるなど、交通の便は最悪だ。

 周辺には研究・文化施設が居並び、すでに飽和状態だ。新たな研究・文化施設に改装される可能性は低い。アウトレットモールなどに転用するのにも「縛り」がある。

「学研都市の条例で、建物の用途規制があり、住宅や商業施設、ホテルなどの誘致が禁じられています。地元の首長たちは『学研都市の整備費がムダになる』と、規制見直しに反対しており、実現性は極めて低い」(厚労省関係者)

 入札を担当する厚労省職業能力開発局育成支援課は「できる限り、高く売却したい。夏前をメドに入札公告を実施する」と言うが、見切り発車で売りに出しても、買い叩かれる材料はてんこ盛りだ。

 いっそ、施設が朽ち果てるまで放置し、「二度とこのようなムダ遣いはいたしません」と、役人に誓わせる“祈念館”にしたらどうか。
 

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