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製造業の派遣・請負労働者の失業は、この3月末までに40万人に達する。サービス業や建設業界の「派遣切り」も含めれば、こんなものではすまないだろう。仕事を失った人たちはどうなるのか……。外食産業やタクシー業界、介護業界などは、むしろ人手不足解消のチャンスと大量採用を打ち出し、臨時雇用で仕事と住まいを提供する自治体も増えている。ところが、肝心の元派遣の応募が意外なほど少ないのだ。

 全国で1万人採用を打ち出したタクシー会社「エムケイ」の担当者も当惑気味だ。

「弊社も雇用の受け皿になろうと思っているのですが、説明会参加者のうち、メーカーなどで派遣切りにあった人は1割程度ですね。数としては多くありません」(経営企画部)

 埼玉県さいたま市も仕事を失った人を対象に臨時職員100人の採用を決めたが、「これまで応募は11件」(人事課)という。各地のハローワークも臨時相談窓口を設けているが、「開店休業」状態が多い。「所持金は数百円、住む家もなく凍死してしまう」と大騒ぎしたのはいったいなんだったのか。

「大手メーカーの派遣は手当などを入れると月に25万〜30万円の収入になった。それに比べるといまの求人は安いということなのでしょう。また、派遣労働者は経験のない仕事やきついイメージがある仕事はやりたがりませんね。今後、雇用拡大は望めないのに、いまだにえり好みしている」(ハローワーク関係者)

 派遣でも前の会社に6カ月以上勤めていれば、日額数千円の失業保険が最低でも90日間支給される。昨年暮れに切られた派遣労働者はいまこれを受け取っていて、とりあえず食えているらしい。

「ハケンは見た!」の著者で、自らも派遣として100社以上で働いた月澤たかね氏はこう見る。

「製造現場の派遣の人は積極的に採用情報を集めようとしませんね。仲間同士の口コミで、“あそこが募集してるらしい”という話をただ待っている。派遣切りされながら必死に職を求めようとしないのは、求人情報を知らないか、口コミで採用話が流れてくるのを待っているのでしょう。危機感がなさ過ぎます」

 もちろん、懸命に仕事を探している人が多いが、言われるほど切羽詰まっていない元派遣も少なくないんじゃないか――。
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