航空業界はやはり他の業界とは
少し意識が違いすぎるのかもしれない。
JALの再建が難航するのも、
そもそも論として、航空業界の給与意識が
一般とかけ離れすぎているからとも言える。
たとえば同じ業界でこんな話がある。
●プロペラ機長でも1000万円以上なのに…
ANAグループ4社のパイロットたちがストライキを起こし、149便が欠航、6000人が影響を受けた。
この4社の乗員組合はその前の月にもストを行っていて、1カ月も経たないうちに2度目の決行だ。
要求は待遇改善だが、ビジネス客や旅行客を巻き込んでまでストを打たなければならないくらいの“薄給”なのだろうか。
4社は「エアーニッポン(ANK)」「エアーセントラル」「エアーニッポンネットワーク」「エアーネクスト」で、ANAの子会社としてプロペラ機や中小型機を運航している。
組合ビラを見ると、「ANA本体の乗員の平均年収は約2200万円に対し、子会社は約700万円で格差は最大3倍以上」となっている。そこで、「我々の給料は低すぎる。ANA本体のパイロットと同じにしろ」と待遇の格差是正を求めているのだが、航空関係者は「そんなに少ないわけがない」と、こう話す。
「700万円というのは年齢の若い最も低賃金の層でしょう。プロペラ機の機長でも1000万円以上、ANKのベテラン機長なら1800万円くらいもらっていますよ。もともと子会社は、採算が取れるよう本体とは違う労働条件で運航するための別会社。運航路線の距離も機材も違うのですから、ハナから労働条件が異なるのは当然だし、それがわかった上で入社しているんですよ」
そもそもANAの現在の経営状態では給料を上げられるような状況ではない。
09年3月期連結決算では、6年ぶりに90億円の最終赤字に転落する見通し。
むしろ、「本体のパイロットの給料を子会社に合わせる方が合理的じゃないか」(航空ジャーナリスト)の声もあるほど。高給パイロットの“浮世離れスト”が続けば、客離れが進むだけだ。
そう、航空業界は、そろそろ給与体系にも大きなメスを入れる時期に来ているのである。
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