働く従業員すべてが対象である「労働者災害補償保険」は、その適用を事業者が巧妙にすることによる「労災隠し」が現実的に存在している。特に非正規労働者への適用は、本人もその意識がない場合や、言うことにより仕事がしにくくなるのを懸念して、職場での労災事故であっても労災にしない場合もあるようだ。労災保険の適用が増えれば保険料も上がるし、職場の安全管理体制などのチェックもある。事業者にとっては辛いことなのだ。
医療・介護・雇用・労災の各保険については、それぞれが抱える大きな問題のひとつは、企業・事業者との癒着体質であろう。病気(お客さま)がなくなれば、医者・病院(保険)はいらない。医療が高度化すればするほど、患者(お客さま)は増えるのである。自然増加ではなく、作り出さなくてはならないのだ。そうでないと維持できない。設備投資をした部分の確実な回収は必要なのである。雇用保険では、労働者派遣や障害者・高齢者の就業、企業への各種助成金などの問題もある。もぐら叩き的に、出てくる問題をつぶすのではなく、膿は徹底的に出すことが一番大切なことだと、私は考える。
有識者会議や第三者機関といっても、その現実を完全に知っている方々で構成される訳ではない。国民が疑問に思ったことを大きな声で言わなくては、その構造的な問題は改善されないし、届かないのである。決してその場しのぎを許してはならない。長年の場当たり的な対応で招いた結果がこの年金記録問題ということを忘れてはならない。とともに、本当に必要な医療・介護・保険・年金とは何かを、原点に戻っての検討が要ると、考える
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